クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 試し読み
『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』を読むかどうか迷っている人へ
たかたのライトノベルを尾野凛が漫画にした学園ラブコメ。原作は第6回カクヨムWeb小説コンテストで、ラブコメ部門の特別賞を受けて角川スニーカー文庫から書籍になった。両親の離婚で隣の県から越してきた高校1年の前原真樹は、母が多忙なこともあって金曜日をいつも家で一人で過ごしている。そこへピザとコーラを持って訪ねてきたのが、同級生の朝凪海だった。二人きりで遊んでいることはクラスに秘密にしたまま、金曜だけの時間が積み上がっていく。電子版を含めたシリーズ累計部数は、2026年3月時点で160万部を超えた。テレビアニメは2026年4月から6月まで放送された。
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タイトルの勝利、だと思ってたんだけど
白状すると、最初は「上手いタイトルだなあ」で止まってたんだよ。二番目、って言い切るのが強いじゃん。名前だけで内容が想像できるし、想像したところで止まってた。それが作者の発想の出どころを知って、完全にひっくり返った。
出発点が「報われなかった側のif」なんだよ
作者はもともと、メインヒロインよりもサブヒロインのほうに魅力を感じることが多かったんだって。それで、読み終わった作品について、あの子が主人公と結ばれていたらどうなっていたかを頭の中で思い描いていた。それが本作の着想の源だと語っている。
これ、わかる人にはたまらないと思うんだよ。俺もそっち側だから。本編で選ばれなかったあの子のこと、勝手に考えちゃう時間ってあるでしょ。あの時間を一本の作品として最初から立ててしまったのがこれ。
「1番目が隣にいる」ことに意味がある
作者は設計をはっきり言葉にしていて、いちばん可愛い子がすぐ隣にいるからこそ、二番目の子が抱えている影の部分が表に出てくる、という組み立てなんだ。そこを丁寧に扱うことで、二番目だった女の子を主役へ引き上げられる、と。
つまりこのタイトル、煽りじゃなくて構造の宣言だったってこと。しかも一番目にあたる天海夕は、海にとって小学校からの親友。逃げ場が無いんだよ、この配置。
作者が楽なほうを選ばなかった一点
ここが好きなんだけど、作者は「二人の苦悩を書かずに平坦にしても成立しただろう」と認めたうえで、あの性格とあの生い立ちなら、お互いの悩みを知ってしまった以上は放っておけないはずだ、と考えて、明るいところ以外にも焦点を当てることにしたと語っている。逃げてないんだよね。実際、真樹の家は両親が離婚していて、母は毎週末ほとんど会社に泊まっている。軽い温度にはならない。
読んでいて効いてくるところ
金曜日だけ、という限定の効きかた
真樹が一人で過ごしていた金曜日に、海が入ってくる。ゲームして、映画観て、漫画読んで、出前のジャンクフードを食べる。それだけ。事件は起きない。でもその「それだけ」を週に一日と決めてあるのが、じわじわ効いてくる。
しかも二人はそれをクラスに秘密にしている。海に負担をかけたくないという真樹の側からの頼みで、海の親友の夕にすら言っていない。この後ろめたさが、ただの仲良しにさせてくれない。
主人公が、ちゃんとつまらない
真樹の自己紹介が「とくになし」「よろしくお願いします」で終わってしまって、担任が不満げな顔をしてクラスの空気が微妙になった、という場面があるんだけど、俺はここが良いと思った。こういう人間なんですよ、と最初に見せてくる。取り繕わない。
作者いわく、真樹は「朝凪海を幸せにできる男子とはどんな人間か」から逆算して作った人物なんだって。かっこよさから設計されていない。だから話が進んでも、急に主人公らしくならない。
周りの大人がわりとまともに機能する
海の父は、両親のことで悩んでいる真樹を心配して助言してくる。真樹の父も、離婚したあと月に一度くらい会いに来ていて、息子のことは今も大切に思っている。担任だけは呑気で、真樹が孤立していることに気づいていなかったけど。大人が敵でも無能でもないの、地味だけど本当に大きい。
どう受け止められてきたか
「次にくるライトノベル大賞」の文庫部門で、2022年版が7位、2023年版が1位。上がってるんだよね。出た瞬間に爆発したんじゃなくて、読まれてから順位が動いている。電子版を含めたシリーズ累計は、2026年3月時点で160万部を超えた。
どん詰まりのときに書かれた作品だという事実
作者はコンテストで受賞した二作を書き終えたあと、新作がなかなか上手くいかない時期が続いていたそうだよ。そこで、やりたいことを素直にやってみようと考え直して書いたのがこれ。デビュー作は異世界ラブコメで、そこで感じた課題と担当編集との打ち合わせを踏まえて、現代ラブコメに決めたとも言っている。
で、その「やりたいこと」が、ずっと頭の中で転がしていたifを本編にすることだった。強いよ、それは。
で、誰に薦めるか
薦めたい人
- 「本編のヒロインより、あの脇の子が好きだった」経験がある人。これはあなたのための作品だと思う
- 事件より、家で一緒にだらだらしている時間のほうが好きな人
- 現代ものの学園ラブコメを、静かな温度で読みたい人
やめておいたほうがいい人
- 展開の速さやどんでん返しを求める人。派手なことはほとんど起きない
- 家庭の事情が重いのが苦手な人。主人公の両親は離婚している
買うときにひとつだけ
原作のライトノベルと、この漫画版は巻数の数えかたが別だから食い違うよ。ここに並んでいるのは尾野凛が描いている漫画のほうで、電子版は8巻まで。まずは1巻を試し読みしてみて、あの金曜日の空気が自分に合うかどうか確かめるのがいいと思う。
この作品について
配信の実データと、確認できた公式情報だけを並べています。
- 作者
- 尾野凛 / たかた / 日向あずり
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌
- 『アライブ+』(KADOKAWA)/単行本は MFコミックス アライブ+シリーズ
- 連載期間
- 漫画は2022年7月27日から
- 連載状況
- 漫画は続いている(
- ジャンル
- 恋愛
- 電子版
- 8巻まで/全8冊
- 配信期間
- 2023年3月1日 〜 2026年6月26日
- 評価
- ★4.85(55件)
- 試し読み
- あり
この作品のQ&A
- 『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』は何巻まで出ていますか?
- 電子版は8巻まで、全8冊が配信されています(2026年6月26日時点)。紙の既刊とは数が違うことがあります。
- 『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』は無料で読めますか?
- 試し読みの用意はありません。
- 『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』のほかの人の評価はどうですか?
- 配信ページに付いているレビューは55件、平均4.85点(5点満点)です。巻ごとの点数は巻の一覧にあります。
- 『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』を全部そろえるといくらですか?
- 全8冊で5,995円です。1冊あたり約749円になります。価格は取得時点のもので、セール等で変わります。
巻ごとの配信状況
配信されている巻を並べています。
配信日と評価を表で見る(全8冊)
| 巻 | タイトル | 配信日 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 1巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 1 | 2023年3月1日 | ★4.71 |
| 2巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 2 | 2023年5月26日 | ★4.78 |
| 3巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 3 | 2023年10月27日 | ★4.89 |
| 4巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 4 | 2024年5月28日 | ★4.75 |
| 5巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 5 | 2024年11月28日 | ★5.00 |
| 6巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 6 | 2025年6月27日 | ★5.00 |
| 7巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 7 | 2025年12月26日 | ★5.00 |
| 8巻 | クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった 8 | 2026年6月26日 | ★5.00 |
| 1冊の価格 | 715円〜902円 |
| 全8冊 | 5,995円 |
価格は取得時点のものです。セール等で変わります。
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